教科書作成 |
小学校で使う教科書について,いくつか問い合わせをいただきましたので,参考になるかも知れませんので載せておきます。気が付いたら更新していきますが,他に〜方法があるよというのがあれば教えてくださいませ。
☆☆立体コピー☆☆
立体コピーというのはカプセルペーパーという特殊な用紙に文字や図形をコピーし,熱を加える(現像)ことでトナーが載った部分が発泡して盛り上がります。加える熱量によって発泡させる高さなども調節することができます。
文字などをカプセルペーパーにコピーする場合には立体コピー専用のコピー機が必要なようですが,普通のコピー機でも大丈夫な場合があります(普通のコピー機を使っています)。ちなみに立体コピー機と現像機を購入するとセットで150万円ほどします。パーソナル向けの商品でも30万円ほどするので,ちょっと考えてしまいます。カプセルペーパーもA4版200枚で1万6千円ほどしますし,かなりコストパフォーマンスは悪いです。ウチの場合はカプセルペーパーのみ購入したため,現像機のみ使わせてもらえれば良かったのですが,使わせてもらえそうなところ(日本点字図書館,盲人会,ボランティアグループ)に問い合わせしてみたところ,やはり業務で使用しているため用紙を持ち込みでも厳しいのが現状です(有料のところもありました)。ちょっと悲しいですね。そのため週1回の盲学校での教育相談の時に使わせてもらっています。
実際の教科書などを作る場合ですが,国語の漢字などはパソコンなどで文字を打ち出しても構わないのですが,教科書体と言われる文字体を使っているため,パソコンで使われているフォントによっては”はね”などが特有の場合があります。教科書体というフォントもあるのですが,やはり教科書と同じように作るのが良いと判断して,教科書をスキャナで取り込んで,画像編集ソフトで余計な図形,取り込み時のゴミなどを消したあとでプリントアウトします。当然,インクジェットプリンタなどでカプセルペーパーに印刷しても発泡しないため,一度,インクジェットで普通の用紙に打ち出してから,カプセルペーパーにコピーするという工程が必要です。幸い勤務先がパソコンからコピー機に直接印字できる環境なので,作成したデータを使って直接コピー機に出せるので手間が省けています。ちなみにちゃんと使用許可は取ってあります(笑)。
下記はカプセルペーパー発砲後の画像です。書写などの漢字が多い場合は,こんな風に必要なページ全てを作成し,スケッチブックに貼り付けてました。文字などは補助の先生が読めないとならないので,シールタイプのプリンタ用紙を使って貼り付けて,その上にタッグペーパーに点字を打ち出して貼り付けます。かなり手間がかかります。