1月10〜12日

 福島県にある国立那須甲子少年自然の家で行われた”ふれあい雪ん子親子ミーティング”に参加してきました。このイベントは”障害のある小・中学生の子どもたちとその保護者に冬の自然とふれ合う機会を提供するとともに,それらの活動を通して障害のない小・中学生の子ども達とその保護者との交流を深める”というものです。小山駅から新幹線で新白河まで行ったけど,似たような荷物を持った人が大勢乗っていました。しかも見たことあるパンフレットを持って……予想通り,同じ新幹線に参加者の多くが乗っていたようです。12時に集合だったし,新白河に丁度良い時間に止まる新幹線だからですね。

 2泊3日のスケジュールで他の家族と相部屋になります。140名弱の参加があったそうです。私たちの部屋は愛ちゃん(小学6年生)とお母さん,聴覚障害のある峻太くん,妹のいさなちゃん,ご両親,そしてウチの4人です。”しゅん”が二人いるのでややこしいかったです(笑)。

 1日目はお昼に到着して,午後から雪像作り。何を作るというあてもなく雪の固まりを積んでは瞬と廉が破壊する……小さい山になっているので二人で滑って遊んだりしているので,手っ取り早く滑り台にしちゃうことにする。適当に重ねた雪はいつの間にかアンパンマンになっていました。夕飯後に小雪ミーティング。ウチでも星は綺麗に見えるほうだと思っていたけど,何となく星が近く感じるし,細かい星が無数にあるのが見えて綺麗でした。が,その数分後,徐々に風と雪が強くなりボンファイアーの時は吹雪状態に……。みんな真っ白になってしまいました。

 2日目は昨日の夜から風が強く,外は吹雪状態。大人でも体が持って行かれるくらい強い風です。午前中はソリ滑り,午後はチューブ滑りをやります。他にもアルペンスキーなど選べるけど,瞬には無理なので瞬と廉で楽しめるソリ,チューブ滑りにしました。場所の違うところに緩斜面と急斜面があり,自然の家に近い緩斜面を迷わず選択。怖がるしね。ソリ滑りは瞬は楽しそうに何度も何度も挑戦していました。最初は怖かったらしく,へっぴり腰でスピードが上がってくると手や足を出したりしていたけど徐々に慣れてきたようで,何度か転んだ時に「お尻でバランスを取るんだ」と教えてあげると安定して滑れるようになりました。「うまく倒れる逆のほうに力を入れた」とか生意気なことを言っていました。午後はチューブ滑り。大きなタイヤのチューブに乗って滑るので,子供は大人の上に乗らないと絶対に無理。最初はパパとやってみて,その後はママと何度もやっていたようです……というのも廉が怖がってやらないし,パパとふざけていたらスキーウェアの中に雪が入ってしまって自然の家に早々に戻ってきてしまったのでした。
 夜には体育館のようなプレイホールにてキャンプファイアーをしました。歌を歌ったり,簡単なゲームを幾つか楽しみました。幼稚園などでお馴染みのじゃんけんゲームでは,なんと瞬が優勝!。最後の相手は後で知ったけど,自然の家のスタッフだったらしい。瞬のじゃんけんはチョキしか出さないので,そこまで勝ち進んだのが不思議なくらいですが……。後ろに繋がっている人がどのくらいの長さになるのか分からないので,繋がっている人全員に手を触って長さを確かめて驚いていました。

 3日目は雪上ゲーム。雪で作った短いコースにボールを転がして,先にある穴(バケツ)に入れるというゲームと,雪玉を使ったストラックアウトをやりました。これは子供よりも親が夢中になってやっていたのは内緒です。その後,おしるこパーティをして,お別れの式の後,昼食を取って解散となりました。ちょっと寂しかったのは内緒です。(笑)

 スケジュールも身障児を対象にしているためか余裕があり,2時間遊んで2時間休憩(食事も含)という感じなので,結構,休んでいる時間は多いです。ただ部屋でいろいろな話をしたり,子供たちはオセロをしたり,隠れん坊をしたり,雪遊び以外でも交流を持てたような気がします。瞬は今回,盲人用のオセロを持ってこなかったけど,愛ちゃんのお母さんが持ってきてくれたので良かったです。瞬vs峻の視覚障害児と聴覚障害児のオセロ対決というのは,あまり見られない光景かも知れません。瞬は手話を見ることができないし,峻くんは瞬の声を聞くことができない……愛ちゃんとお母さんが言葉と手話で通訳してくれたので実現できました。2人とも負けず嫌いなようで,負けるともう1回!という感じで対決していました。廉といざなちゃんはベット(2段ベット)の上や部屋中を走り回り,隠れん坊では荷物置き用の棚の中に入ったりと楽しんでいました。3日間という短い時間だったけど,一緒の部屋のご家族と解け合えたし,すごく楽しい時間を過ごせました。とても良い人ばかりで良かったです。瞬も廉も「また行きたい」「オセロをやりたい」「コチョコチョマン(峻太くんのお父さん)をやっつける」など言っていました。今後も交流を持てる機会はありそうなので障害は違えど交流を持っていければなぁと思っています。

 雪ん子親子ミーティングにボランティアとして参加していた,筑波大付属盲学校の先生と少しだけ話す機会がありました。瞬は盲学校に行っていると思っていたそうで,普通学級に通っているということを知って驚いていました。まだまだ全盲児が普通学級で学ぶという例は少ないということを実感しました。また障害によっては保育園や幼稚園,小学校などもあからさまに断られたということが多いようで,やっぱり瞬は恵まれた環境で生活できているのかも知れないと感じました。

 この雪ん子ミーティングは2月にも1泊2日で行われるので,行ってみたいという方は国立那須甲子少年自然の家に問い合わせをしてみてください。宿泊代などは無料で,食事代,クリーニング代程度で雪遊びを漫筆できるし,障害児を持つ家庭が殆どなので気兼ねなく遊ぶことができると思います。なにより食事が予想外に美味しいのでお勧めです。(笑)
 秋にはポニーに乗って森の中を歩いたりするイベントなども計画されているようで,”友の会”に入って情報を得て,参加できればいろいろと参加しようと思っています。また来年も行われるであろう雪ん子親子ミーティングにもぜひ参加したいと思ってます。